14時から始める小旅行

ちょこちょこ書くから読んでね。

普通になりたい!

普通になりたい!普通の観念が欲しい!普通の倫理観が欲しい!普通の思考が欲しい!普通の感覚が欲しい!普通の経歴が欲しい!普通の家庭と両親が欲しい!でもやっぱり普通になりきれないから普通の人間は私から遠く離れて欲しい!(暴君?)

 

夫の妹さんが結婚された。おめでとうございます。

何度か顔を合わせたことがあるけど、すごく良くしていただいた。愛嬌があり、聡明そうな女性で、大変真っ当な感性をお持ちでいらした。

 

初めて会った瞬間、何なら夫から話を聞いた瞬間「あー、私がなりたかった人じゃないですか」と思いました。

私はそれこそ学生時代なんかは私のあらゆる欠陥を全部育ちとか親のせいにしたもんですが、そもそも育ちが真っ当だったとして、私の持つ根底の気質が少しずつダメだったとここ1年で気づいて匙をぶん投げました。

まあそら育ちがまともだったらそのズレはいくらかマシになったかもしれないけど、大小の差でしかないからもう母親の腹の中からやり直せないですかこの人生。

 

普通と引替に若干の狡猾さと頭を手に入れたので、割と早い段階で周囲とズレてる!と気づいた私は何とか周りの動きに合わせるという術を身につけ、それなりに周りに溶け込み異常さを上手いこと隠蔽することに成功しました。

それだってやっぱりそれらしい振る舞いをしているだけなので時々どうしようもなく打ちひしがれる日があるのでした。

 

ざっくり1年前に自分が結婚して、「すごく(一般的な社会で)真っ当そうに見える既婚者という肩書きを手に入れた!」と思うことでしか自分の信条すら貫けなかった軟弱さを許せない私はそう思うことしか結婚を肯定できなかったのですが、却って結婚してからはそういう苦しみからは解脱したんだわと大きく構えて居られたわけです。

なので久しぶりの感覚だなと嘲笑しながら自分を俯瞰してやり過ごすことしかできないんですけど、バラの花束にティファニーブルーの婚約指輪羨ましいな、羨ましいな。

 

バラの花束とティファニーの婚約指輪を貰えなかったことが悲しい訳ではなくて、実際そういうものが欲しいといえばきっと用意されたんだろうけど、それに価値を見いだせなかった自分の感性がただただ虚しい。

実際花束とティファニーの指輪貰っても何一つ嬉しくないんですよ。酸っぱいぶどうとかではなく本心からいらない。私が指輪の代替として貰ったのは大学の学費で、これはこれできっととんだ美談に仕立て上げることができるし、この合理性を突き詰めた解答を気に入っていますが、世間からズレてしまったという気持ちは否めないわけです。

 

私が実際いちばん欲しかったのはティファニーの指輪がほしいとか、嬉しいとか思うような感性なんですよ。でもそれって誰からも貰えないじゃないですか。

例え、夫に私の選択を肯定や賞賛されたとて、私は私を許さない。こういう一人芝居を四半世紀続けてんのホント不毛すぎませんか?

開き直っても開き直っても追いかけてくるんですよ、初めからそんなもんになれるわけもないのに。

 

結婚式なんか呼ばれてしまった日にはどんな顔で参列すればいいんでしょうか。多分そのうち子供が産まれましたとか言われるんだろうなとすら予感していますが、その時私は自分のこのどうしようもない脆弱性とどう対峙すればいいんでしょうって考えると気が遠くなってゲロ吐きそうになりますね。

 

あまあでも今日はゴールデンカムイの単行本を後ろから3冊丸善で買ったので、まだもう少し生きていけそう。

結局人を、というか私を生かすのは物欲と明日の約束しかないのですよ。