内臓と素描

ちょこちょこ書くから読んでね。

最近美味しかったもの 酒編

 

1.仙禽 オーガニックナチュール

 

日本橋の焼き鳥屋でなんとなーく日本酒が飲みたくて注文した。
辛口なんだけどまるで甘口の、というかデザートワインを飲んでるかのような日本酒。芳醇で果実感があるお酒でした。

これで仙禽にハマって他の仙禽もいくつか飲みましたが、なんだかんだで一番普通の2200円のオーガニックナチュールが好きかも。
意外と栃木は美味しいお酒が多いなと思いますね。以前紹介した洞窟の酒蔵も那須の方でしたしね。

 

https://senkin.co.jp

 


2.水芭蕉 純米大吟醸

土産で飲み比べセットを貰いました。群馬県沼田のお酒。純米大吟醸、純米吟醸、吟醸酒の三本で、この中だとこれが一番美味しかった!

仙禽のような味わいとはまた違って、日本酒らしさを残した日本酒。結構フルーティな感じではあるんだけどちゃんとお酒って感じ。全体的に柔らかいんだけどちゃんと日本酒を飲んでる感がある。
まさに美味しい日本酒という感じで美味。

水芭蕉くれた友人いわく、直営店では他にも色々売ってたとの事だったので今度は自分で足を運んでみたいね。  

 

https://www.mizubasho.jp

 

 

3.田酒 特別純米酒

これはですね、先日の青森旅行でふらっと入った居酒屋で飲んだやつ。うっすら名前だけ知ってたので飲んでみようかなということで頼んでみた。

そのお店では田酒の中でも一番安いものだったけど、軽い口当たりでキリッとした中に柔らかな甘みがあってすごく美味しかった。なんというか飽きがこないというかすっと馴染む感じで料理を問わない気がする。そのため結構な勢いで飲んでしまった。
お土産に買おうと思ったけど入手困難らしくどこにも売ってなかったのでお店とかで見つけたら飲んでみるといいと思う。

北東北はちょっと日本酒の美味しさの格が違うなと思いました。何飲んでもトップレベルに美味しい。

 

https://aomori-sake.or.jp/kuramoto/denshu.html

 

 

4. ル・マルキ・ド・カロン・セギュール

去年12月神戸で神戸牛の鉄板焼を食べたのですよ。
その時に「飲み物どうする?この牛すじのグラタンに合う赤ワインあるからこれ飲むといいよ」といってストロングスタイルペアリングとして注いでくれたのがこちら。

2019年だったかな?
調べたところカロン・セギュール自体の当たり年は2018年とかその辺だったみたいなので微妙に当たり年では無いっぽいけど今は割と入手困難っぽそう(6,7年前のものだしそらそう)でした。

個人的に赤ワインはフルボディ派なんですよね。どっしりと重みがあって渋みがあるような、そういうワインが好きな傾向にある気がします。
これはフルボディでありながら口当たりよく、柔らかい酸味もあり、シェフの言う通り肉料理にとても合うワインでしたね。

そんなわけでこんな感じのワインを4,5杯飲んで4000円だったのでコスパがすごかった。

 

 

5.シャブリ アルベールビショー 2015

前述の神戸の鉄板焼きのストロングスタイルペアリング白ワイン編

いや、よく考えたら2015年って結構年代物なのでは?あんまりワイン詳しくないからヴィンテージの定義とかあんまりわからんのですが。
これがひょいっとなんでもない感じで出てきて、しかも結構な量注がれるんですよ。こういう店って意外とワイン全然量注いでくれないとかまあまああるあるなんですけど、普通の店の1.2〜1.3杯分くらいの量あった普通に。
本当にすごいお店だったなー。

シャブリ初めて飲んだんですけどミネラル感が強めの硬質な感じ。キリッとした柑橘っぽさがあったかな。
これまでミネラル感強めの硬質な感じの白ワインってあんまりいい思い出なかったんですがこれは心の底から美味しいと思えたワインでしたね。

 

 

まとめ

なんかもうちょっと日本酒とか美味しかったやつあった気がしたんだけど忘れた。あそこで飲んだの美味しかったけど銘柄控えてなくて忘れたみたいなやつもだいぶある。思い出せてなおかつその時にやる気があったらまた書こうと思います。
甘いものとかの話もしたいけどこれもやる気次第なので予定は未定です。

「田村悠人 ISOLATED」を見た

 

6/6公開の田村悠人 ISOLATEDを見てきました。あまり普段映画タイトルごとに感想を書くことはあまりないのですが今回はチケットにご縁があり、ありがたいことに舞台挨拶まで(それも2回も!)行かせてもらったので、ここで少し忘備録も兼ねて感想を書き留めておこうと思います。長いのでごゆるりと読んでいただければ幸いです。
それなりにネタバレを含みます。

 

まず簡単に「田村悠人 ISOLATED」とはどういう映画か。「田村悠人 ISOLATED」はVシネマ日本統一シリーズのスピンオフという映画になりますね。
日本統一本編は現在68まで出ていて他にも外伝多数という大変長大なシリーズではあるのですが、今回の映画を見るにあたってその前知識等はほぼ不要です。
とりあえずタイトルとなっている田村悠人と劇中で攫われる氷室蓮司は幼馴染で一心同体(なんと公式)だということだけ覚えておけば予習としては100点なんじゃないかなと思います。

では手始めにざっくりとした感想から

 

 

ざっくり感想

 

予告編で「とにかく撃って、斬って、殴って、蹴りまくる」というナレーションが入って「ほう……」と思っていたのですが、本当にその通りでした。田村悠人が100分間ルール無用の泥臭い喧嘩殺法VS中国拳法にムエタイ、カポイエラにシステマetc……みたいな強敵と戦っていく純度の高いアクション映画という感じでした。異種格闘技4番勝負というかアクションの博覧会というか……なんならもはや任侠映画というジャンルとも言えないかもしれない……!(というか、日本統一も田村悠人も知らない人にどういう映画って説明したらいいのかわからないかも!)
龍が如くやってる人なんかだったら、ラスボス戦にたどり着くまでの道中なんかを思い出したりするかも知れないです。あの雰囲気をそのままそっくり映画に落とし込んだような感じだといえば上手いこと伝わる……かもしれない。

 

アクション映画として見た感想としてはそうですね、私は一応映画はちょこちょこ見る方ではありつつ、アクション映画には造詣が深い方ではないんですよね。
というのも、まあこと近年のアクション映画ってどうしてもCG偏重かつ、どうしてもアクション映画ってアクションに主眼が置かれるために話は大味になりやすいので、見た後に何も残らないというか「へーすごいねー」の一言で終わっちゃうことが多く、余程でない限り見ることがないジャンルだとでもあるといえばいいでしょうか。


そこから翻って、今作は全編純粋肉体言語みたいなもので綴られているような、愚直かつ真摯に作られてるアクション映画だったなという印象が強いですね。
血が吹き出し、骨の軋む音がこちらにまで聞こえるような田村悠人と田村悠人に立ちはだかる強敵たちの生身の戦いの記録をこれ以上ないほどに堪能することができる100分かと思います。

 


演出について

 

あえてモノクロにする手法自体は最近流行りつつある気がしていて、例えば有名なところだと、「ゴジラ-1.0」もモノクロ版が上映されましたし、「パラサイト」もモノクロ版がありましたね。その他近年私が見たところだと、A24の「Lighthouse」とか、今年頭に公開された「敵」なんかもモノクロだったり。なので個人的には今回モノクロですと発表された時点でもそれほど抵抗感はなかったかな〜と思います。

日本統一本編でも回想シーンはモノクロだったり(彩度が落としてあるといったほうがいいかもしれないけど)するのですが、今作は逆で回想シーンはカラー、現在進行形で起こっていることはモノクロという。これは意外と見ないかもかなあと思いました。現在進行形で起こっていることはカラーで過去はモノクロでというのは日本統一に限らずよく見ると思うんですけども。(まあそこはとりとめて重要なところではないのかもしれない)

 

あれって多分田村悠人がタイトル通りISOLATED(孤立)してるところがモノクロなんですよね(とは言え、現在進行形で起こっているアクション部分をモノクロにするとなれば逆説的にそれはそうなるだろという話ではあるし、氷室と共闘してるシーンもあるのでやや大味な見立てではあることは承知の上で)
でも氷室に借りたライターだけはしっかり色を持ったままなんですよね。あれもオシャレで良かったです。
同時にじゃあなんだ、氷室蓮司がいない世界は田村悠人にとって色のない世界とでも言いたいのか……!とか思ってやや混乱しましたが、まあ普通に深読みのしすぎでしょう。

とは言え、あのライターが色を持ち続けている辺りライターが氷室の分身のようなものというか、そういう暗示みたいな効果があったりしたのかな〜とか考えてみたり。

そういう意味では個人的には他人のために自分を投げ出しがちなところがある田村の箍のようにも役目もあるように思えましたね、裏を返せば氷室を必ず救い出すというか(まあ当の氷室は……という感じですけど)だってこんなん生きて返すまで死ねないじゃないですか。


最後ライター返す時の「借りっぱなしでしたね」の時の田村の言い方がすごく好きです。なんかあそこすごくいいですよね。

フライヤーやパネルでもあの事務所で煙草を吸ってるシーンがピックアップされてたのも、すごく理解できました。
こういう台詞とかではない、いわば吹き出しの外の演出などのハード面(?)みたいなところから語られている関係の示唆といいますか、そういうのっていいな〜と思いました。

 

あとモノクロ(今)とカラー(過去)でシーンが切り替わるところの演出がものすごくおしゃれ。なんというか、バッカーノとかあのへんのOPが好きだった人とかは結構ときめくんじゃないかな、と思いつつ映画星人の友人にそこはもうものすごく推しておきました。私は煙草と消火器のとこが一番の推しです。多分みんな好きですよね?
OPの時点から今回すごく演出が良かったなと思います。洋画みたいですごくかっこよかった。シームレスにスっと映画に入れる感じがしてすごく好きでしたね。

 


ストーリーの構造について

 

ストーリーについてはそう、冒頭にも書きましたが、田村悠人自体のあらすじは大変シンプルで、田村悠人が攫われた親友氷室蓮司をを助けに行くって流れではあるのですが、ストーリーがまったくないかと言われればそんなこともなく。
もちろんこれについても日本統一本編のことについては知らなくても全然大丈夫。

 

氷室蓮司というのはまあ最強で到底その辺の人間が攫えるような人間ではないのですが(田村悠人の情報公開があったときも誰が氷室蓮司を攫えるのかとざわついていたのは記憶に新しいですね)何があってどういう理由で氷室が攫われたのかとか、その背景みたいなものはちゃんと過不足なく書かれています。

氷室が攫われた経緯と背景自体もそうなんですが、田村がなぜ氷室が攫われた場所にたどり着けたかとか、田村が戦う敵たちの謎にきれいにリンクしていて綺麗に回収されてるな〜と思いました。
アクションシーンのノイズになることもなく、かといって説明不足になるわけでもなく絶妙な塩梅に仕上がってるなぁと思いました。

 

ちょっとメタ的な余談ですが、まあ今回ストーリーに闇バイトが関わってくるわけですね。宗教編の50話代後半あたりで闇バイトの話はサクッとやってはいたけど(日本統一自体が現実の事件をガッツリ反映させてくる傾向にあるかつ、それこそ裏社会ががっつり関わってる闇バイトの話を)こんなさっくり終わらせるんだなあと若干意外に思いながら見ていたところがあったんですよね。
そしたら映画と映画から続く地上波東京編でガッツリやる!ということがわかって、個人的にはそういう意味でもなるほどな、と思ったところがありました。

 

 

細かいところというかキャラクターについて

 

今回河原崎がかなりいいキャラしてましたね。映画だけじゃもったいないんじゃないかってくらいいいキャラ。本当に作中で田村が言ってましたけど良くも悪くも「俺の周りにそんな奴100人くらいいる」ような。
決して彼も善人というか善良ではないんですけど、かといって善性がまったくないわけじゃなく悪に振り切れるわけでもないところに人間味があってとても良かったです。

 

終盤の「娘を、お願いします!」「自分で面倒見ろ!」のくだりがものすごい好きです。すごくいいシーンだし、外伝田村悠人を思い出したりして情緒めちゃくちゃになりかけたりするんだけど、間髪入れない正論パンチすぎてちょっと笑っちゃうみたいなところがあります。唐突な正論パンチに弱いところがあって……。

 

でもそう、そうなんですよね……外伝田村悠人という、ね……私が情緒おかしくして未だに治りきってない外伝(今思えば本腰入れて日本統一見始める切っ掛けだったかも知れない)があるわけです。一応パラレル?の扱いだとは聞いたのでどこまで勘定していいのかはわからないんですけど、ちょっとだけ重なるところもあってなんとも言えない気持ちにはなっちゃいましたよね。


多分「俺にも子どもがいて〜」って河原崎が言い出して、「どっちだよ」って聞いたときにはもう田村はこれ、河原崎のこと放っておけなくなっちゃったんだろうな〜という感じがして……。
若干それますが、田村と子どもといえば女の子のイメージが強いんですよね。前述の外伝田村悠人もそうですし河原崎のこともそうだし。対して氷室って実子が息子だし、北海道編でも少年との絡みがあったりと子どもと言えば男の子との関わりが多いイメージがあるかもしれないです。

 

外伝田村悠人の話が出たのでそのまま繋げると、外伝田村悠人の後半の方で氷室が田村に向ける感情の重たさに半分困惑した(見た当時はまだ過去に色々あったけど二人は仲が良くて〜くらいの感覚でいたんですね)というか、最早ひたすら慄いていた記憶しかないんですけども、氷室が田村に向けるものが重たいとするなら、田村は氷室へ向けるものがとことん強いんだなと今回感じましたね。

 

ラストについてはあそこまで有森の話聞けるようになった田村悠人だいぶ大人になったというか、いい意味で丸くなったんじゃないんですか?と思ったけど「話が長げえんだよ!」で有森をぶち抜く時のあの絶妙な間合いがすごく好き。これも外伝田村悠人の話で恐縮ですが、VS夏木(最終戦)のときの「俺はヤクザだぞ?」を彷彿とさせるものがありとても良かった。その後の「お前さぁ……」×2の氷室もいい。

 

そして唐突に始まる聞き慣れたナレーションで少し楽しくなってしまった。もう親の声より聞いたナレーションだと思います。

 

山村はね「お前がやられたら〜」のくだりで山村が「ワシは?」って聞くところ可愛くて好きですね。どうやらアドリブらしいという話をどこかで拝見してくすっと来ました。他にも「アバラ治りましたわ」とか山村はいかにも末っ子っぽい可愛いところが多くていいですよね。

 

それとそう我らが中島。中島ですよ。尺としては決して長くはないんだけど、インパクトがいかんせん強い!
私は日本統一の中でも多分一、二を争う勢いで中島のことが好きなのですが、映画でもブレることなく中島は中島だったし本当にありがとう。大好き。どうかいつまでもそのままの中島でいてほしい。私は心の底からそう願っております。

 

 

アクションについて

 

前述の通り、私はアクション映画を見てきた方ではないので、浅いことしか語れないというか薄味になってしまいそうなので、ガンアクション好きの友人(日本統一自体は7話まで見てる)と感想戦をした時に言っていたことを交えつつ(個人的な備忘録を兼ねてそちらも併せて)書き記していこうと思います。

 

知っていたけども動きがとにかく綺麗。見せる動きだな〜という感じでさすがだな……と思いました。多分日本統一見てる人大体そうだと思うんですけど、田村のアクションが好きで、それを100分間余すことなく見せてくれるなんて!という話なんですよね。そもそも……。
田村悠人についてはこと喧嘩に対するIQが高いという印象があるんですが、その場にあるもので武器作って応戦して、相手の嫌なことを的確にやる(カポイエラのところで相手の足潰すところとか)とか、とことん喧嘩殺法でそういうところを見せてくれてよかった。(多分)皆が好きな、見たかった田村悠人成分が多分これ以上ないほどに詰め込まれていて大変よろしかったです。
個人的に説明できないけどの好きなシーンは序盤の中国拳法のところで青龍刀が折れてモップで戦い始めると思うのですが、そのモップ部分を足で蹴り落とすところとガードレール飛び越えるところがなんか妙に好きです。田村のそういう細かいところの動きがうまくいえないけどとても好き。あと言うまでもなく田村のマガジン交換シーンはやっぱりいいですよね。

 

友人曰く、田村について戦い方が日本人離れしてる、まず拳銃の構え(あの横向きにしてるやつ)が傭兵のそれだし、なんだったら戦争帰りって言われても信じられる何かとのことで変な笑い声が出ましたね。
弾薬は派手に使うし無駄打ちも多いんだけど、とかく殺意が高い。頭ぶち抜く時は一発だけど、胴体撃つ時は少なくとも二発以上撃ってる辺り、確実に殺すという意志が見て取れるし、実際確殺だからすごいなと感心した(如くで例えるならばムービー銃対策が完璧な人。本当に絶対確殺だから田村は如くに出ても生き残れる男だと思う)……そうです!

 

他にフロップガンについてもちょっと教えてもらったんですが、実銃ですら無煙火薬が主流の時代だけどフロップガンは基本黒色火薬なので一発撃つと銃身は火薬まみれになるし、何発か撃つと火薬が詰まるから分解清掃が必須で本当に手のかかる子なんですよ……とのこと。
フロップガンも役者さんが持ち込んだ私物ってことは相当可愛がってる上に、本当に本人の手に馴染んでいるものなのでは?と言っており、異分野の人間すごいな〜と思いました。小道具周りの解像度もちょっと上がりました。
まあそのへんは私が疎すぎるだけで、皆知ってるような話なのかも知れないですけど。一応備忘録として書いておきます。

 

刺青についても書きたい気持ちはあるんですが、でも多分もう有識者の方々が書いてるだろうし浅いことしか言えないので私からは割愛します。ただすべてのエピソードがとてもいいですよね、田村の刺青に関しては。

 

今回特筆するべきはやっぱり山村でしょう!大活躍でしたよね!
ああ、こんな強かったんだな……とものすごいしみじみしてしまった。そんなに戦えるんだ……。あとものすごく動きが映えますね、スタイリッシュな動きという感じ。でも結構パワー系な感じがしてそういう感じなんだ!?って思ったりもした。なんというか漫画実写とか似合いそうな動きだな〜ってちょっと思ったりしましたかね。
あと知ってはいたんですけど、回し蹴りがすごく綺麗。今回も回し蹴りあってとてもよかった。
友人は山村について、拳銃の構えが制圧射撃寄りでヤクザというより警察寄りだしそんな人にリボルバーもたせたらそりゃもう警察以外の何物でもないじゃん!と言っていました(私もちょっと刑事モノっぽいなとは思ってたけども)
制圧射撃自体は威嚇が主で、人を殺すよりも動きを止めたり、時間を稼ぐことが目的で「自分が死んでも要人を守る」というボディーガード的な動きと言っていて純粋にすごいな〜と思いました。山村の立場とかを考えると理にかなってると言うか、腑に落ちるところが多く……(設定と動きが一致してる感じってなんかこう、よくないですか?)

 

そして思ってたより氷室のアクションシーンが多くてよかった。映画館の大画面で見る戦う氷室蓮司は大変迫力があり、改めて氷室って怖いな〜と思いました。なによりフィジカルが圧倒的すぎる。
個人的に氷室の冷静沈着な頭脳派でありながら喧嘩については戦闘は豪快めというか、パワータイプっぽいところがすごく好きなんですけど、その辺りを遺憾無く発揮しててすごく良かったです。
でも初見の時、ラスボス出てきたか!?と思ったら氷室だった時は思わず笑ってしまいました。だってまさか攫われた人があんな王の風格を纏って蘇ってくるとは思わないじゃないですか……。でもまあ氷室がただ捕まって終わりってことは……ないよなと納得感もありましたね、氷室は氷室だったな〜と!いやなんだか面白くなっちゃった手前そんなこと言っていいのかわかりませんが。(余談ですが本当に予告見たときからどこで打ってるのかわからないくらい太い結束バンドで笑っちゃって本当にすみません)
氷室については攫われる前のところも好きなんですが、日本刀持ってバサバサ敵を薙ぎ倒していくところが好きですね。いかんせん強すぎるから。

 

友人は氷室はヒットマンっぽい動きって言ってました。弾を無駄撃ちせず、最小限の手数で相手を殺すという。頭とか一発で確実に死ぬ急所を狙ってる感じだねとのことでした。割と田村と対称的かも?とのこと。
(ガンアクション、ミリもしらない私向けに)如くだと風間のおやっさんとかが近い感じかな〜との解説をもらいました。
ヒットマンっぽいと言われると、どうしても22辺りの暗殺シーンを思い出します(あれは銃ではなく日本刀でしたけど、あのシーンもすごく好きですね)

 

これは余談なのですがカーチェイスというかカーアクション好きなんだな〜と気付きました。というより車で派手に当たってモノを破壊するというのがなんか好きなんだと思います。(ブルース・ブラザーズこち亀、オトナ大帝国、大体私が湧いてるのはカーチェイスのシーンだったな……と。多分子供の頃からそのへん好きだったんでしょうね……)

 

まとめ

いかがだったでしょうか?
基本私が映画の感想を個別で書かないという理由がおわかりいただけたでしょうか。ひとえにもう感想文書くのがヘタクソなんですよ。いらん御託7割のムダに長いだけでまとまりがない感想文しか書けないんですよね。

 

これは余談ですが特撮を追い続けてる弟に坂本監督のことを聞いたら、一般常識のような体で語ってくれたので結構面白かったです。Vシネとかそんなところまでやってるんだ……と逆に向こうも驚いてたのが面白かったですね。こんなところでつながるとはお互い思ってもおらず……。

 

あと日本統一どこから見るか問題、最近ちょいちょい色んな人に聞かれるんですが田村悠人から入っちゃうのは全然ありなんじゃないかな〜と思います。
私も日本統一自体は見始めてからそんなに長いわけではないので、Netflix配信分(本編62話までと外伝山崎一門の6?とかまで、北海道編と関東編、外伝田村悠人、氷室蓮司、中島組)くらい?しか見れていないので一概に言えないと思うのですけれども、今回の映画から入って続く東京編を見るっていう入り方はかなりアリなんじゃないかな〜と思いました。
その他だったら北海道編か、もう1から地道に見るか、山崎一門から見てもらうかかなあと個人的に思ってはいますね(私は本編頭からいきました笑)

 

まだちゃんとパンフレット等読めていないので、なにか変なことを言っていたら……と若干怖いのですが、総評として気骨のある怪作だったなと思います。
では今回はここまで。お付き合いいただき本当にありがとうございました。

 

 

小説メイキング②〜草稿編〜

 

さて、前回は道具紹介してる間に随分文字食っちゃって一旦切りました。
youtuberのカバンの中身紹介みたいになりがちですね、私のブログは。なんだこれ。

そんなわけで今回は小説メイキングの続き、いよいよ草稿(手書き)をいかに書いてるかについて書いていこうと思います。

 

 

草稿(手書き原稿編)

 

ざっくりプロットをメモ書き程度に書いたらいざ本文に取り掛かります。

といいつつプロットと草稿で順番逆転することもまあまあありますね。ここらへんの順序は結構曖昧です。プロット本当に何も書かないことも全然ありますしね。


ここの草稿で主に使うのはこちら。

 

 

 

中学生の頃からもうずっとレポート用紙使ってますね。

ダブルクリップで留めたレポート用紙を、友人の目の前にドサッと置いて「ノンブル振っといて」って言う……という横暴カス仕草があるあるだったりしました。

 

なんでレポート用紙かというと、レポート用紙ってものすごく手軽で、できた原稿は上に書いた通り適当にダブルクリップで留めておけばいいし、留めておくほどでもなければレポートパッドに挟んでおけばいいんですよね。これが不思議と角以外は折れないんですね。

それでこのページ全体的に没にしたいな〜と思ったらピッと剥がして没稿とでもしておけばいい。後で裏面の白紙部分をメモにでも使えばいいわけです(笑)

 

ルーズリーフだと裏があるだけになんとなく裏使わないとな〜という気分にもなるし、穴は邪魔だし。

原稿用紙に書くのはかっこよくてやっぱり憧れますけど、なんとなくマス目を見ると気負うところがありませんか?私はあります。(たまに使うんですけどね)

 

 

ライフ R2 ファーストレポート B5(横罫)

life-st.jp

 

ライフのレポート用紙ですね。

なんというかおわかりだと思うんですが、全体的にライフばっかり使ってます。

やや薄めの紙ではあるんですが上質でとても書きやすい紙です。後述の通り、万年筆を主に使ってるのである程度紙はいいやつ使いたいんですね。

 

このレポート用紙って9mm罫で、横罫のノートとしては幅が広めにできてるんですね。(一般的な横罫のAが7mmでBが6mmであることを考えると結構広い)

これがまたよくて!

文章を二重線で訂正して新しい文章も割と同じ罫線の中に収めることができるんですね。万年筆一発書きで訂正も迷いもまあまあ多い中で書く上でこの幅の広さには結構救われてるところが大いにあります。

ただ少し入手しづらいので、片田舎の学生やってた頃は文具屋さんで5冊くらい一括注文したりしてましたね。

 

これは文字の大きさとかにもよるのでどうでもいいといえばどうでもいいんですが、私の場合は打ち込むと1枚で大体500文字くらいになります。キリもいいので枚数数えると概算の文字数が結構すぐに出せるという裏技があったりします。

 

 

あたぼうステーショナリー 飾り原稿用紙

www.atasta.biz

 

これは可愛いやつ。

上でも書いた通り基本あんま使わないんですけど、無駄に買い溜めてるやつがあるので、それはいい感じに使ってあげないとな〜と思って最近ちょこちょこ使ってます。

原稿用紙って言うだけでなんかもうワクワクしますけど、まあこれだけ可愛いとやっぱりテンション上がりますよね。

 

万年筆(それも太字の長刀で)で書いてもほとんど裏抜けはしないので、紙としてもかなりいいと思います。

原稿用紙としては若干割高かつちょっと使うのもったいない気もしないではないですがおすすめです。こういうのでモチベ上がるタイプの人は結構いいんじゃないかなと思います。

 

 

 

ペン

 

これはもう基本万年筆です。

なぜなら頭痛薬はボールペンで小説を書き続けて、高校生くらいの時に腱鞘炎で腕やったからです。そこから万年筆をね、使うことになり気づけばこんなことに……。

とか言いつつ最近ボールペンで小説書いて腕めちゃくちゃにしましたけど

 

ただ長刀の太字は罫線には向かないので(書けないことはないけど)ここではF(細字)〜M(中字)くらいの万年筆で書くことが多いですね。

ペンって手の大きさとかにもよるんですが、基本的にはある程度の重さと大きさ、太さがあるものの方が長時間の筆記には向いています。

私は手がまあそこまで大きい方ではないので、キャップしめた状態で14センチもあればだいぶ安定しますね。

 

それを踏まえて今使っているのは以下(元になってるモデルで紹介しますネ)

 

 

プラチナ万年筆 3776 センチュリー

www.platinum-pen.co.jp

 

これの限定モデルシェイプオブハートの第一弾を使ってますね(このブログにも書きましたね)

字幅はEF(極細)です。

ある程度余裕を持った作りでかつ金ペンエントリーモデルとしてもおすすめできる一本ですね。

 

 

パイロット キャップレス

www.pilot-capless.jp

 

その名の通り、キャップがないボールペンのようなノック式の万年筆ですね。

意外なところからペン先が出てきて所見びっくりすると思うし、クリップ部分邪魔じゃないの?って思うかもしれませんが、割と書き始める時にならないのとすぐ慣れる。

 

これの2015年限定モデルのトワイライトを持ってますね。字幅はM(中字)です。

金属製なので重たいんですが、疲れてくると勝手にペンが走ってくれる感じがして「重みのあるペンがいいってこういうことか〜」と納得した一本ですね。

 

 

f:id:dourakutan:20250602142331j:image

実際使ってるやつ。

左が3776センチュリーのシェイプオブハートで右がキャップレスのトワイライトですね。

 

 

 

小説、頭から書くか書けるところから書くか問題


私はやっぱり基本頭から書いていきます。(若干珍しいのかもしれないし、そうでもないのかもしれない)

個人的には書けるところとか書きたいところから書いていくと、書いた時期によって全体としての文の流れとかが徒に切られてしまう感じがある気がしてるんですね。

通しで読んだ時に違和感とまでは言わないにしても、板の継ぎ目に触れたときのような微細ではあるけどもちょっとした感触の違いみたいなものがどうしても拭いきれないような感覚があるといえばいいでしょうか。

 

書きたいところから書いてもいいんですけど、私みたいにガチガチに展開固めるわけでもなく、割とふわふわしてると、途中でシーンの順序変えてみたくなったり、元の予定にはなかったシーンを入れたくなったりっていうのがまま起こるんですよね。

こんな風に頭から書いてる連続性みたいなものから生まれる流れとかの中で閃きとか可能性が生まれることに賭けてるみたいなところがあったりしますかね。

 

もの書いてる人だとある程度経験あるんじゃないかなと思うんですが、筆の乗った時特有の勢いとか、書いてる瞬間にしかないグルーヴ感みたいなものとかがあったりすると思うんですよね。私はそういうものにある程度身を委せてみることにしてます。

割とそういう可視化されない力場みたいなものを信じているところが大いにあるかもしれないですね。

 

もちろん、こういうのに身を委せるのは元の筋書きや構成から逸脱や散逸するリスクを孕んではいるのですが、私はなるべくこういうものを活かしてあげたいなと思っています。

これで多少ズレたとしてもそれもまあ一興かなと。

当然、流れに身を委せすぎてしまうのはそれはそれとして問題だとは思うんですが、話って生き物みたいなものだと思っているので「話を書く」という主導権を明け渡さない程度に流されてみるのはアリかなと思ってます。

 

なので「ここの一文が浮かばない!」とかでピンポイントに後回しにすることこそあれど、シーンでそれはやらないって感じですね。

 

因みに、まだ先のシーンのセリフがふっと湧いてしまった場合は、前回に書いたようなプロット用ノートとかにサクッと書き残しておいたりします。

あるあるなのが、この段階になると書き損じとか没もまあある程度出てくるので、手元にある適当な書き損じのレポート用紙の裏とかにさらさら〜っと書いちゃって「あのメモとった紙どこだ!」とか後でなるっていう……。

そういうことはよくありますね、わはは。

 

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書き損じ裏のめちゃくちゃなメモ一例。

直近だと獅子堂夢の紙原稿ばっかりが残っているのでそればっかりですね。

 

 

 

草稿でやることとそのイメージ


プロットや頭の中の展開をとりあえず紙に乗せて、ちゃんと一本の話として通して読めるような形にするみたいな意識で書いていきます。
この時あんまり細かい表現とか言い回し、誤字とか(手書きなので余計にね)の部分にはこだわり過ぎず、全体の雰囲気とか流れや勢いを損ねないようにやっていくイメージですね。

この辺は絵で言うところの形をとって陰影を乗せてなんとなく空気感を出してあげる工程に近いですかね。(絵もここの段階で細かい描写をしすぎるとまあ上手くいかんもんです)

 

完璧じゃなくていいんですよ。完璧に仕上げるのは明日の自分に任せればいいんです。

……って書くと一見最悪の他力本願なように見えますが、この割り切りは意外と重要なんじゃないかなと個人的には思っています。

 

というのも、足し算をする(ここでは話を書いていくこと)頭と引き算をする(ここでは校正をすること)頭は結構別物だと思うんですよね。

話を書きたいって割と衝動寄りの行動だと思うんですが、校正は地道だし厳しい目で自分の書いたものを読み直して訂正しなきゃいけないってかなり理性的な分野だと思うんですね。

そんな相反する性質のものを逐一切り替えながら書くのは、頭にも負担がかかる分疲れるし、思考の方法としても不必要にリソース割いてる気がするので誤字とか言い回し、文章のテンポとかそういう調整じみた理性の分野は打ち込みの領域で一気にやればいいと思ってます。

 

これを同時にやっちゃうと一気に話を書くにしては勢いが劣り、校正としてもグダつくという具合になりがちなので、何より中途半端な感じになってしまうわけです。
遅筆の原因はこの辺にもあったかもなぁという気がしたりしなかったり(PCだけでやってた時は納得いく言い回しが出てくるまでうんうん唸って先に進めなかったので……)


あとここで(たとえ若干滅茶苦茶だったとて)書きたいことを書ききっておくことで次段階の打ち込むところで冷静な目で見れるというか。
情景描写、展開、作中のキャラクターの動作言動に至るまで、作中に何を語り何を語らないでおくかの取捨選択がちゃんとできる気がしてます。

 

 

 

手書きの利点って何?

 

手書き(紙)の利点はなんて言ってもやはり3次元的な書き方ができることかなあと思います。
訂正もそうだし、あ〜ここでこんな一文追加したいけど今更修正器使うのはな〜(万年筆のインクとの相性がすこぶる悪いので私は修正器は基本使わないんですけどね)って時とかあると思うんですよね。

 

矢印引っ張って枠外に思いついた文書いておいて、いざPCで打ち込む際にいい感じに入れてあげればいいわけです。

 

 

f:id:dourakutan:20250602141802j:image

こんな具合で書いてますねという一例。ひどい中のまだマシな方の原稿。9mm罫線を使ってるかをなんとなくわかってくれたら幸いです。

それよりこれまだ出してない話かも。

 


PCもまあ少し消して入れてあげればいいのはそうなのだけれど、元々書いていた文をそのまま残しといてあげられるってのが個人的には利点かなと思っています。(PCでやろうと思えばできるのだろうけど、結構支離滅裂になって読みづらいというか収拾がつかない感じになる気がしている)

それで後の校正のところでどちらかを削るもよし、どっちも入れるのもよし、もしくは二文をいい感じに組みかえて綺麗な一文に仕上げてあげてもよしという具合に可能性をギリギリまで残しておけるのがいいなと思います。


完璧じゃなくていいとは書きましたが、むしろ完全に纏まってない不完全な状態であること自体がこの時点では割と有用だったりするかもしれないですね。
数学とかの導式は残しておきましょうとかあんな感じです。昔は馬鹿じゃねえのとか思ってたけど今ならその意味がまあ身に染みて理解できます。

 

あと、これは私の扱いが乱雑すぎる問題があるのでなんとも言えないんですが、レポート用紙から5〜10枚毟ってボールペンのクリップで留めておけば割と軽いしその気になれば意外とどこでも書けます。(万年筆は流石にそうはいかないけど)

割と旅先にはこんな感じで紙持っていってることが多いですね。(旅先の荷物を極限まで削る界隈)

 

 

 

草稿の完成

 

そんな感じでぐちゃぐちゃと書き進めて草稿もとい第一稿が上がるわけですね。

大体そんな感じで書いてるので完成した紙面はだいぶめちゃくちゃで、有り体に言えば可読性がめちゃくちゃ悪いわけです。

多分長年読んでもらってる友人もここの段階の紙だけ渡されたら読めないじゃないんですかね。訂正少なければイケると思うけど、まずそんなことそうそうないので……。

 

 

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原稿用紙版。これはなかなかにひどいタイプの原稿ですね。獅子堂夢のラストの方だと思う。

これよりひどい原稿も余裕であるんですが、色んな意味で「見せられないよ!」というタイプの原稿なので割愛します。

 

 

じゃあ自分で読めんの?と言われたら、若干疲れるけど一応読めます(笑)

一応人にはうまく説明できないけど、この場合はこの文とこの文の間に欄外の文は入るとか、こっちにこう引っ張ってあればここの文だな〜とか法則があるんですよね。

大体「今、自分がこの行書いてるとしてここに追加で文入れたかったらここに書くな〜」みたいな予測もある程度できるので、そんな感じで読んでます。

あとは大体覚えてますね。どんな文を入れようと思ったのかとかそれをどこに書いたとかなんとなくは覚えてるので、いい感じに解釈しつつ気合いで読みます。

 

で、まあ手書き原稿じゃネットには上げられないので、ここから清書と校正を兼ねてPCのエディターに打ち込んでいく形になりますね。

草稿とはいいつつこんな感じなので、この手書きの草稿が頭から終わりまで貫通した暁には(話としては)7,8割型は完成してるって状態ではありますかね。

時間的にはここまでで4〜6割ってとこになるかな、と思います。

 

 

まただいぶ長くなったので今回は一旦ここまで。

要るのか要らないのかだいぶ怪しいけど、一応次回最後の打ち込み(清書)について(気力があったら)書こうと思います。では。

 

 

小説メイキング① 〜プロット編〜

 

 

最近私生活が忙しい割になんとなく気力がある頭痛薬です。どうもこんにちは。

小説のメイキングに憧れていたところがあるんですが、私の場合思いつきのネタが「いける(書ける)な〜」と思ったらもう順当に上から書いていくってだけだったのであんまり書けることなかったんですよね。

道具もPCだけで(まあときによりスマホで書いてたこともあったけど)ほんとこれと言って話すことねえな〜って感じだったんですけど、最近書き方を変えたのでそのへんの話を書いていこうかなと思います。

ほんとに手間しかないし、傍から見るとかなり非合理な方法なのであんま参考にはならないと思います。変な人がいるんだな〜くらいでみてくれれば幸いです。

 

 

じゃあまずどうやって書いているのか

 

まず手書きで草稿を通しで書き、できた草稿をPCでひたすら打ち込むという二段構えで制作してます。

ざっくり下書きと清書という感じで捉えてもらえればいいと思います。

 

手書きの時点で「は?」という感じだし、その上にPCに打ち込んでるとか自分でもまあだいぶ非合理だな……と思うし、それ故に少し恥ずかしいところもあるんですけども今はそんな感じです。

 

今の頭痛薬(のアカウント)を立ててからはずっと一発PCで打ち込んでたんですけど、(ご存じの方いらっしゃるかどうかわかりませんが)大変遅筆でして。試しに紙が手元にあったので詰まってるところを紙に書き起こしたらスルッと書けたので、紙に戻してみるか〜となって最近このクソめんどくさい二段構えで書くという前時代的な方式に戻りました。

 

 

 

そもそもなんで小説を手書きで書いてたのか

 

というのも、私が本格的に小説書き始めたのが大体中学生くらいだったわけですが、このときは一切オタクではなかったので、当然のように一次創作でそれ以外で小説を書くなんて頭はなかったんですね。

それにまあ中学生の書くものなんてたかが知れてるし、ごく身内だけで回してええ感じにチヤホヤされてただけだったのでネットに小説を上げるなんてことを考えてなかったわけです。

 

(個人用)PCとスマホもまだ持ってなかったし、私が小説をネットに投稿するようになったのはかなり遅いのでそこまでは笑えることに全部手書きでした。

 

なんだったら投稿するようになってもうまく行ったやつだけ打ち込んでpixivへ上げるという感じだったので、そこからもまあ……暫くは基本は手書きでしたネ。

 

 

 

プロット編

 

プロットは手書きですね。

PCだけで書いてたとき(は、あまりプロット作らなかったけど)ですらも、このへんは手書きでした。

 

大体ネタを思いついて、全体6,7割くらいの具体的なイメージがふわっと固まったあたりで「あ、イケそうだな」と思う感じです。イケそうだなと思ったら書き始めます。

 

上に書いた通りというかプロットはあんまり書かない方なんですが、最近は書きたいシーンとかセリフをド忘れしがちなので、大体の展開の流れとかこのセリフは入れたいみたいなのを書くようになりましたね。自分がわかれば充分なので、本当にメモ書き程度にざっくり書き起こしていきます。

まあこのへんは一種の拡張メモリみたいな感じのイメージですね。

 

あとはダラダラ紙面に字を書いてる間にこれだ!となったりするので思考の道具でもあるかもしれない。(まあこれはどっちかというとプロットと言うより単純に萌え語りと言うか疑問を書き殴ってるだけなのだけれど)自己との対話というか……なんというか、思考というか思想というか解釈とかを煮詰めるような作業かもしれないですね。

自己との対話とかカッコつけたようなこと書きましたけど、本当にこのブログに書いてるような、他人に語りかけるみたいな調子で書いてることが多いです。

 

だいぶ傍から見ると痛々しいんですが、対人に語りかけるような感じで書くと端的に説明するような言葉がポロッと出てきたりするので、有用だなあと個人的には思ってます。個人的には。

まあさしずめ未来の自分への申し送りというか、交換日記してるみたいな感覚でしょうか。

 

 

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これはまさにメモ書き程度のプロットですね。書き終わったシーンにチェック入れてる形跡も見受けられます。

 

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こっちは萌え語りみたいなやつ、まあ気持ち悪いですね。因みに上下どっちもコクヨのファインライターで書いてます。

 

 

 

プロット書くときに使ってるノートとかペン

 

道具として、昔はA5くらいのノートにびっしり書き連ねていたんですが(中高生時代はなんとこの辺を内職で作ってたからです、当時の成績はお察しですネ)今は大判の白紙をつかうことが多いです。

横罫に書くというのはそれなりに秩序めいていて、今の思いついたときにメモをしておくみたいなスタイルとは相性が悪いんですね。あと大判の白紙の上に好き勝手文字を書く独特の心地よさがあったりします。

 

ノートはね、何個かあってそれを気分とか一番近くにあったからとか諸々の理由で適当に使い分けてます。

 

 

sakaeテクニカルペーパー トモエリバーFPペーパーパッド100枚 A4

 

www.sakaetp.ne.jp

 

トモエリバーの薄い紙に書くあのシャリシャリしたような滑らかなような、あの感じが結構好きです。なんだかんだ万年筆のインクは裏抜けしやすいし(紙が薄いから)若干割高ではあるんですけどね。

 

 

キモリ オーダーノート

 

kakimori.com

 

頭痛薬の文具云々の話をなんとなく知ってる人にはおなじみかもしれない、カキモリのオーダーノートですね。

もうここまでくるとカキモリの回し者みたいなんですけど、もうそれでいいです。私は文具のことは大体カキモリで学んだので(笑)

私はここで5,6冊?(では利かないかも)くらいノート作ってます。

 

その名の通り、表紙、中紙(最大4つまで選べる)、留め具をセレクトして自分だけの一冊を作れる!みたいなものです。

プロットの書き出しで今使ってるやつはB5で作ってますね。

今の構成としては、「NEUE GRAY(ノイエグレー)」トモエリバー「LIFEペーパー」(後述のLIFEが作ってる定番の紙ですね)、「コンケラーレイド」って感じですね。

ノイエグレーは今回始めて入れたけどこれがなかなか結構いい紙。

 

コンケラーレイドは昔作ったノートに入れていらんかったかもなと思いつつも入れて、再びいらんかったかもな……になってます。あれはあくまで便箋だからいいのだ……。

でも凸凹した質感が好きな人ならあり。因みにカキモリオーダーノートの中でも結構お高い紙なので一回試筆したほうがいいかも!

 

オーダーノート、ジャポニカ学習帳みたいな値段を想像してると、目ん玉ひん剥くことになると思いますが、体験としてもここは一つ楽しんでいただけるんじゃないかなと思います。

 

 

ライフ レポート用紙 プレインレポート A4

 

www.amazon.co.jp

 

 

(公式サイトがエラー起こしてるっぽいのでamazonのリンクですみませんね)

これはもうざかざか書く用。A4派。なんかもう慣れた紙なのでも気兼ねなく使えます(とはいえ、Campusとかマルマンに比べたらちょっと割高ではあるのだけれど)

 

意外とブレインレポートは売ってる所が少ない(まあ無地はそれでも比較的手に入りやすいけど)ので、物のあるなしで下のリンクのノーブルを買うことも極稀にあります。

ノーブルのほうがちょっとお高めで紙もいいものではあるけど、ちょっと気合入っちゃうのでブレインレポートのほうがやっぱ安心するところがあったりしますね。

 

 

www.amazon.co.jp

 

 

 

コクヨ ファインライター

 

www.kokuyo-st.co.jp

 

 

ここからはペンを紹介しようと思います。

コクヨのファインライター、そうコクヨといえばあのCampusノートのコクヨです。まあ、詳しいペンの機構についてはリンク先を呼んでもらうとして……書き心地としては硬めのフェルトペンとかサインペンみたいな感じといえば伝わりやすいでしょうか。

 

まあつまりペン先は少々太めというわけなんですが、無地罫のでかいノートにこういうペンでざかざか書くのって本当にお気楽で気分が良いというか、相性がいいんですよね。

キャップ式ではありますが、万年筆のようにスクリューキャップではないので機動性も比較的良くて、ふっとメモしておこうと思ったときにもサラッと使えるし、そういうところが気に入ってます。

 

 

 

セーラー万年筆 長刀研ぎ(B)

 

sailor.co.jp

 

まあこれについてはあんま宛にしないでください(笑)

10年ほど前、文具に肩まで浸かってた頃(当時にしては)自分の誕生日に大奮発して買ったやつですね。もう特殊ペン先だし堂々と太字を買いました。

 

太字はとにかくインクフローがいいので、明るめの濃淡が出やすいインクを入れて使ってます。ぬらぬらとした書き心地でねとても楽しいんですね。こういうプロットとかアイディア出しみたいな段階にはうってつけのペン先だと思います。

最後に、一応書いておきますが私は別に富豪ってわけじゃないですからね。本当に。

 

10年ほど前は、その頃は2.5万で買えたんですよ、ほんとに。

 

 

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これは実際のオーダーノートとファインライター(左)と長刀万年筆(右)ですね

 

 

 

道具紹介してるだけでだいぶ長くなったので今回はここまで。

次回、実際の草稿を書いて、打ち込みをする段階についてそれぞれ書いていければいいなと思います。

 

 

今更2024年映画ベスト

 

 

もう2025年の4月になろうとしている頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。

映画の半券を昨年末の引越しで無くし(どっかにはある、確実に)何を見たか分からなくなったために腰が重く、今更感がすごいですがここにて2024年映画ベストを発表します。

 

 

2024年鑑賞映画まとめ(劇場のみ)

  1. 市子
  2.  ビヨンドユートピア脱北
  3. ザファ再上映
  4. カラオケ行こ!
  5. ゴールデンカムイ
  6. 夜明けのすべて
  7. PERFECT DAYS
  8. ハイキュー ゴミ捨て場の決戦
  9. 瞳をとじて
  10. ボーはおそれている
  11. 哀れなるものたち
  12. 落下の解剖学
  13. ピアノレッスン(4Kレストレア)
  14. 海がきこえる
  15. 名探偵コナン 100万ドルの五稜郭
  16. ピクニック(4Kレストレア)
  17. オッペンハイマー
  18. 美しき仕事
  19. 悪は存在しない
  20. あぶない刑事
  21. フィリップ
  22. ありふれた教室
  23. 関心領域
  24. ザファ再上映
  25. きみの色
  26. ラストマイル
  27. どうすればよかったのか
  28. 雨の中の慾情

計28本

 

流石にもう少し見てた気がしたけど、こんなもんですね。(忘れてるのがどっかにあるかもしれないけど)劇場でみたのが30本割ったのはコロナ禍以来かもしれない。

ネトフリあたりで見てる映画はもっとあるんですが、まあそっちは何見てるのか記録してないので忘れちゃってるしノーカン。(日本統一以外も見てたはず、多分……)

大体映画はこの人と見に行くという友人が居るのですが、下半期は友人も私もお互い忙しかったのでそれもあるかもしれない。

あとネトフリでひたすら日本統一を見てましたね。どこかで日本統一の話もしたいですね。

でもまあ今思えば映画を見るより旅行ばっかりしてた半年だったかもしれない。

 

見たかった「夜の外側 イタリアを震撼させた55日間」や「密漁1970」、「異人たち」も話題になった「侍タイムストリッパー」も見逃すし、「ナミビアの砂漠」「あんのこと」当たりの抑えておくべきところもおさえてないし、下半期は散々でしたね全く。

「お隣さんはヒトラー」とかも見たかったんですけどね〜。

「先生の白い嘘」は原作を連載中から単行本で追っていたんですけどラストが個人的にあんまり好きではないのとまあなんかいろいろあってスルーしちゃいましたね。

 

さて、そんな言い訳はここまでにして、頭痛薬的2024年ベスト映画ノミネートを発表していこうと思います(公開順)

 

 

 

1.瞳をとじて

 

ビクトル・エリセ監督の瞳を閉じて。画面が比較的暗く、物語は3時間弱にわたって静謐に淡々と進行するので、退屈な人は退屈だと感じるかもしれない。

言うのであれば行間が美しい映画とでも言えばよいでしょうか。見たばかりの私は「静謐で詩的で雄弁」と感想を書いていましたね。

映画をこうやって見るようになって10年弱くらいですが、映像の、こと映画の力とはこういうものを言うのか、としみじみ理解させられたような気がします。

 

あらすじとしては22年前に「別れのまなざし」という映画の撮影中に突然失踪した人気俳優の消息を映画監督が追いながら、自分の半生や俳優と過した青春時代を省みるというストーリーなんですね。

元映画監督という主人公、映画製作におけるブランク等、ビクトル・エリセとこの「瞳をとじて」という映画のあらすじとを符合させていくとビクトル・エリセの自伝的な色合いも強く感じられることと思います。

老い、死、時間、記憶、喪失etc……人生とはなにかをじっと眼差しているかのような穏やかな寂寞。それをとくと味わうこととなるでしょう。

 

瞳をとじてという映画自体はこの「別れのまなざし」という劇中劇から始まるのですが、この劇中劇がまた良くてですね。

ラスト15-20分は本当によかった。これを劇場で見れて本当によかった。

この劇中劇がまた最後に流れるのですが、見終わって劇場を振り返りポスターを見た時、思わずその場に崩れ落ちるようなそういう感慨に襲われました。

 

 

 

2.哀れなるものたち

 

美術がいかんせんすごい。美麗の一言につきます。画面が本当に綺麗(ただ人によってはグロを感じる人もいるかも知れない、その一点だけは気を付けてくださいね)

しかしながら、赤ん坊の脳を移植された女性の成長譚という度肝を抜くような設定は何食ったら思いつくんだ。

「見た目は大人、中身は子供」のエマ・ストーン演じるベラが世界を知りに行く旅と成長譚がなんとも面白くてですね。彼女は見た目こそ成人女性なのだけれど、頭脳は実際赤ん坊のそれが移植されているので、いかんせんプリミティブなんですね。常識や固定観念、偏見などがインストールされていないわけです。彼女の行動は一見突飛に見えながら、大変シンプルで原始的なんですよね。

そこに付随する男。男の支配欲とその醜さ、ベラの持つ知識欲の尊さ。そういうものを私は感じましたかね。

シュールレアリスム的な喜劇のようなタッチでありながら非常によくできたフェミニズム映画だと思っています。

 

 

3.ビヨンドユートピア脱北

 

タイトルの通り、脱北者にカメラが密着するという非常に緊迫感にあふれるドキュメンタリーですね。

まずよく撮ったな!?という衝撃、公開前のポスターを見た時からこれだけは絶対みると決めてました。

 

脱北に関わる地下ネットワークに潜むブローカーとのやり取りの生々しさ、北朝鮮という国への幻想が破壊されていく様、何もかもが凄まじかったです。

小学生の頃、18時に夕食を摂るのが決まりとなっていたのですが、その時大抵テレビに流れているのは連日ミサイルを発射し話題になっていた北朝鮮の特集(これがなんでか毎日18時に流れるんですね)で気が滅入ったのを思い出しました。

 

 

4.ラストマイル

 

逃げ恥、アンナチュラル、MIU404の野木亜紀子脚本作。

個人的に私は野木亜紀子はオリジナル脚本が一番面白いな〜と思ってます。(カラオケ行こはあまり刺さらなかったんですね。原作のあのシュールさを期待していたので肩透かしを食らった気分であった)

 

アンナチュラルが法医学(解剖)、MIU404が機動捜査隊ときて、ラストマイルは物流(まあモデルは完全にAmazonでしょう)の話でしたね。社会問題提起とこうなればいいのになという理想への願いとか祈りみたいなそういうものを常々感じとっておりますが、今回も例に漏れず理想や希望を上手い塩梅に落とし込んであるなあと思いました。

 

重たいテーマが多いのは多いのですが、それをきっちりエンタメとしてまとめ上げているところはやはり圧巻ですね。アンナチュラルやMIU404を見てきた人へのサービスもあり、大変よくできた社会派エンタメ映画だったと思います。

 

 

5.きみの色

 

長崎に住む属性もなにもかも異なる高校生たちがひょんなことからバンドを組む話。

監督がね、リズと青い鳥山田尚子監督なのでもう絶対見てやるという気分でいました。

 

こう、高校生のバンドものといえば「けいおん」や最近なら「ぼっち・ざ・ろっく!」なんかを思い浮かべると思うんですが、そのへんとはまた少し違うバンドもの。

楽曲もわかりやすいバンド曲というよりも、やくしまるえつこ相対性理論)や平沢進を感じさせるようなものがあったりと、そういう意味でも上記二作とは一線を画すバンドものって感じがします。

 

同じく長崎を舞台とした音楽関係のアニメーションといえばノイタミナの「坂道のアポロン」があると思いますが(こちらの舞台は佐世保ですが)雰囲気はこちらのほうが近いかも(きみの色はジャズではないけど)もっと現代的で柔和で優しい話ですね。

五島列島だったり長崎のキリスト教が身近にあるような街の空気感だったりとか、ついつい長崎に行きたくなってしまいましたね。

最後に是非劇中歌である「水金地火木土天アーメン」をお聞きください。

 

 

www.youtube.com

 

 

 

その他、ベスト入りは逃したもののこれだけは伝えたい映画。

 

ゴールデンカムイ

これはね、ベストにいれるか悩んだんですけどWOWOWのドラマ未見かつ第一作ということで評価は見送ったんですね。

いや、いいですよ。成功した実写化だと思います。玉木中尉と舘ひろしの土方さんがあまりにも最高すぎる。

 

 

・落下の解剖学

滅茶苦茶期待してたんですけど、ミステリーと言うよりももっと地に足についた家庭不和の話と法廷劇の色合いが濃かった。あ〜まあ確かにフランス映画だなと言う感じ。

日本版予告が本当に本当に面白そうだったんですよね。予告だけでも見てほしい。

あと主人公ザンドラの弁護士であり、既知の友人をやっているスワン・アルローがほんとうにかっこいい。色んな人が「各界隈のイケオジに似てる!」なんていって話題になってましたね。友人は津田健次郎に似てるって言ってたので信憑性あると思います。

 

 

・夜明けのすべて

松村北斗

本当にただこれだけ。今年公開のファーストキスといい映画に恵まれすぎている。

 

 

・美しき仕事

これは昔の映画を4Kレストアしたもので、フランスの外国人部隊とその指揮官の日常を描いた映画。話自体は結構平凡で淡々としたフランス映画らしい抑揚のなさで進むんですが、特濃の男の情念と嫉妬と衝動を浴びることができます。

見たばかりの時はそれほど刺さった感じはしなかったんですが、時間をおいてしみじみいい映画だったなと思うようになりましたね。

これだけは言いたくてこの映画をピックアップしたわけですが、ラストのダンスシーンがあまりにも良すぎる。あのダンスシーンを100回巻き戻したい。

 

 

・どうすればよかったのか

これはね、ドキュメンタリーです。統合失調症の症状が現れた本作の監督の姉とそれを疾患だと認めない両親たちの様子を記録したというものですね。大変関心を集めたのなかなかチケットが取れなかったし、見に行けていない間に上映館がかなり拡大してました。

私は一応精神医学(というのにはぬるいが)〜福祉領域をやっていたので関心があり見たのですが、統合失調症そのものよりもそれを取り巻くものの恐ろしさみたいなものをとくと味わいましたね。状況はそうともいえないでしょうが、本質はどこの家庭にでもありそうな日常と隣り合わせのドキュメンタリーといっていいでしょう。

なかなかにいろんな意味でハードだと思うので広くおすすめはできませんが、当事者家族の記録としてのドキュメンタリーが出てきたことが衝撃的だったので書き留めておきます。

 

 

・雨の中の慾情

つげ義春原作の同作を片山慎三監督が映画化したものですね。

片山慎三監督といえば「岬の兄妹」や「さがす」のシリアスめの映画を撮る人というイメージが強かったので、少々この手の映画を撮るのは意外だな〜と思いました。でもなんとなくつげ義春ってのはわからんでもないような気もしてみたり。

ほぼ原作は冒頭のところだけな目医者の件とか、ちょこっとずつつげ義春オマージュが入ってきたりするんですが、画面の絢爛豪華さとあの現実と虚構が混ざる感じは鈴木清順を思い出した。(個人的にはつげ義春よりも鈴木清順的な世界観のほうが色濃く感じたかもしれない、単純に画面の印象かなあ)

あとは全然話は違うんだけど、現実と虚構が入り交じる感じと森田剛つながりでなんとなく黒鍵と白鍵のあいだにとかも思い出した。これは個人的な事情として年末も年末に見たから余計かもしれない。

 

 

まとめ

今年はね正直「瞳をとじて」の一強でした。これはおそらく人生ベストに食い込んでくると思います。それくらい私には刺さった。

まあちょっと人には勧めにくい(ものすごくわかりやすく面白いというわけではなく、169分と長いため)のだけれど、独特の力場が働いてるような映画でこういう映画にあと何回出会えるのだろうかとか考えさせられたりしましたね。

「きみの色」もかなり良かったので実質なんだかんだそれぞれ上半期ベストと下半期ベストで二強だったのかもしれないですね。

 

瞳をとじて」はまあ上に書いた理由から軽率に万人に進めることは少し難しいのだけれど、「きみの色」についてはそれほど長くもなく見やすいし、だけどそれだけじゃない魅力に富んだ映画ですので、是非配信なんかが来た際には見るといいと思います。きっと長崎に行きたくなるはず。

 

今年も適当に映画は見ておりますので、また2025年上半期ベストなんぞをまとめられたらいいなあと思っています。

では、今回はここまで。長い事お付き合いいただきありがとうございました。

「番」副音声

つまりあとがき。

 

久しぶりに書いてて楽しかったです。前名義の自分には永遠に勝てることはないと思ってたんですけど、漸く同じラインに立てたかなという気がしてますね。

夢小説としていいか悪いかはわかりません、ただ最低限の体裁は維持したつもりではいる。

世間は怖いけど自分の中では相当気に入ってる。

 

始めはなれそめの回想なしで、淡々と鶴野が「獅子堂は帰ってこない」って女に言いに行くだけのもっとこう、ハードボイルドっぽい感じの予定でした。まあこれじゃ流石にな〜と思ってざっくり回想書き始めたら楽しくなって長くなっちゃった。

勝手に生えてきたって感じ。

 

書いてる間に回想だけじゃなくて色々生えてきてしまって、明示はあえてしなかったし空気だけで各人の判断に任せようと思いつつ、鶴野は割と夢主のこと「いいな」って思ってましたよ、という意識はしつつ書いてましたね。

獅子堂のあの燃えるようななにかがあったわけじゃないけど、夢主のことずーっとうっすら好きだったし、いいな〜と思ってたと思うんですよ。なにかきっかけがあったらどうにかなってたかもしれない。どうにかなってたら多分結構うまく……いったと思うんですよね……。(どうにかなってたかはまた別件)

 

でもまあ獅子堂が夢主のこと好きになったならまあ……こいつならええか……みたいな感じで背中押したと思うんですよね。獅子堂→夢主でも夢主→獅子堂、いずれにせよ「アイツになら安心して任せられるか」って意識があったと思うんですよ。

なので割と普通に純粋に応援してたと思うんですけども、いざ付き合い始めて割とうまくやってるんだろうな〜とか獅子堂が一人の男として夢主を眼差しているのを見てちょっと後悔したりしたとこあったんじゃないかな〜。

故に「弱み見せてくる」っていうポジションだけは意地でも守り通したかったし、実際防衛できてたから「優越感」があったんだろうな……と。よりによって獅子堂には絶対あげたくなかったと思う。

 

ま、鶴野もこの間(多分15〜20年くらい付き合いあるかな〜と私は思っているのだけれど)結構悩んだと思うんですよ。気があって楽しくて一生友人やれそうな女を友人として留め置き半永久的な関係を維持しておくか、付き合ったとて別れるかもしれないし、なんなら即刻ここで玉砕するかもしれん博打を打って恋愛していくか。

まあ結局鶴野は前者を選んだわけだけど、臆病だったかと言われたらまあそれがないわけじゃないにせよ、それ以上に楽しくてほんの少しだけ情熱を欠いていたんだと思うんですね。だから、ほとばしらんばかりの熱情と勢いありきの獅子堂が現れてすべて掻っ攫っていったんだと思います。

 

まあなんやかんや二人がうまくやってるのは知ってたけど、夢主→獅子堂については「可愛がってる」くらいの範疇を超えないのかなって割と思ってたかもしれない。あの夢主は外ではそういう風に見せるから。

だから、獅子堂はもう帰らんって言った時の気迫とかそういうものとか言葉尻からいかに女が獅子堂を愛してたかまたは獅子堂から愛されていたのかをこれ以上ないほどに突きつけられて、ここでようやっと全部終わって「負けた」あるいは「勝ちようがなかった」ことを思い知ったし、獅子堂に叶うことはないって知ってしまったんだろうなと思います。

その末の「お前めっちゃ愛されとったんやで」です。

 

多分、原作中で獅子堂に言われた「俺の食う飯、着る服、抱く女〜」ってくだり、結構鶴野は普通にショックだったんじゃねえかなと私は思ってまして……。あんなの結構トラウマもんじゃないですか?

極道としての格も獅子堂が上(かもしれなかった)っていうのも、鶴野は頭いいし割とわかってたと思うし、それだからあれだけ可愛がってたんだろうし、多分獅子堂があそこでいってたことって弾みと2年分の恨みが乗っかれど6,7割くらいは(少なくとも獅子堂の立場から言えば)正論と言えば正論だってこともわかってたから余計キツイというか、トラウマもんだよなあと思うんですよね。

多分女と問答してる間にも否応なしに思い起こされたと思うんですよ。もともと刺さってた釘を打ち込まれるみたいな、そういう感じだったと思うんですよね。

 

や、鶴野はね。とことん頭良くてズルくて臆病な割とそこらへんにいるような大人の男じゃなきゃいけないの。

うまいこと見ないふりも逃げることもできて、さもシラフでいるかのような顔をさ、できちゃうんですよね。そういう男が憂いを帯びた顔をするときって本当に本当に本当に品があって色気があると思うので……。

 

獅子堂からすれば鶴野って多分相当ウザいとおもうんですよね。

まあサクッと書いただけだけど「あの人は結局カシラのことばっかりじゃないですか」って多分半分事実で半分嫌味で。鶴野は賢いし大人だからやっぱり受け流すんだけど、

鶴野も(まあ本人はのらりくらりかわしてたけど)獅子堂もお互い「そういう相手」として意識してたと思うんですよ。夢主のしらん水面下で結構このふたりは恋敵やってたとおもってて……。

 

本人は娘持つ父親の気分みたいなマインドでいるつもりだけど、その割には情欲が過分に含まれているし、人畜無害に振る舞って体の良いこといいつつ目だけは対抗心とかそういうものに溢れた男の目をして、取られたみたいな顔してくる瞬間もあってさ……。

そのくせはっきりとは言わないし、挑発してものれんに腕押しって感じだし、真っ向から勝負せんかい!と思っただろうし、相当、相当ウザかったと思うよ……。

 

女に対しても「なんで気づかんねん」って思ってたとこ絶対あるし、だから「鶴野はんはアンタには一等甘い」って言ったりしてたと思うんですよね。ある意味、鶴野本人より鶴野の感情のありかを知っていた人だと思います、獅子堂。

 

じゃあ、夢主はどうだったかって話をちょっと(じゃない!)だけ。

夢主は鶴野のこと本当に友人で腐れ縁だとしか思ってなかったと思うんですよ。そこでもう完結してたから、鶴野はどうかな?ってのも考えたことなかったと思います。鶴野も隠すのが上手いので。

でも獅子堂の好意にも気づかなかったから普通に鈍いのもある。

 

獅子堂を巡っては鶴野といっしょに面倒見てあげるくらいな感じで思ってたと思うし、人の可愛がり方がこの二人は似てると良い。(でもそれが故に二人がそういう、両親みたいな空気を出されるのも獅子堂は嫌だったはずで……)

女は獅子堂が店に来た時に「もう全部直接言って来い」って鶴野に言われて来たんだって話を聞いた時点で「ああこれは鶴野から獅子堂を託されたんだな」って思ったはずで。立派な極道にしてあげなきゃいけないし、その務めを果たさなきゃならないと思ったんだと思うんですよね。(まあ鶴野はそこまでは考えてなかったんだけど)夢主は変に真面目な人だったのかもしれない。

割と始めはそういう態度で獅子堂と向き合ってたから、獅子堂もわけわかんなくなって試し行為とかしてた時期があったわけです。

 

付き合った経緯と背負ったものから、愛があったとしても女は最後まで獅子堂「にだけは」弱みを見せなかったし見せられなかったし、最後まで獅子堂のことは頼れなかったと思います。まあ結構罪な女ではあるね。

獅子堂も言語化できないにしろ、うっすらそれに感づいてたしだから鶴野は鬱陶しかったし、普通に自分のこと頼ってほしかったとこってあるはずで……そういう三つ巴だったと思ってます。

 

全員どぎついんですけど、一番全容を正確に近い形で把握していたのはどうあがいても獅子堂なんですよね。これが一番の皮肉ポイントで……。

 

イメソンはあんなに一緒だったのにと浮舟かなと思ってます。

鶴野はおとなの掟でPretenderって感じだし、女は獅子堂に宛てるそれは愛のかたまりとかじゃないですか?と思ってます。獅子堂はなんだろうな……。

 

なげ〜。自分の書いた話に萌えるって本当に気持ち悪いから辞めたいんだけど、萌えたからそれを書き起こしたんですよってことにしておいてください。終わります。

青春18きっぷ 紀行録(4日目 神戸から都内)

 

さて、前日思わぬアクシデントに見舞われ、予算の3倍のホテルに泊まった私は少しでも元を取ってやろうと3本分の水を飲み干し、無駄に朝風呂を決め、バスローブで甲子園を見ながらチェックアウトの11時ギリギリまで粘ってやろうとせこい目論見を何重にも重ねてくつろいでいた。

 

さて、今日やることはそう多くはない。故にここまでホテルでダラダラとしていられるのだ。

三宮で神戸の味噌ダレ餃子を食い、パンを買い漁り、そこから新快速に乗って京都に向かいパンを買い漁る。そしたら関東に向けてひたすら進めばいい――と思っていた。

 

甲子園をぼんやり見ながら、すぐそこでこれやってるのか……とか考える。関東から出たことの無い私からするとなかなかに不思議な感覚である。関東の私からすると甲子園はどこか非現実感があるものであった。

 

そこで私は当然のことに思い至る。

昨夜、酒を飲みながら龍が如く0の実況を見ていた訳だが、ここは蒼天堀もとい道頓堀が結構近いのではないかと。

そうと決まれば行かない手はない。大阪桐蔭の一回戦突破を見届けて30分ほど早めにホテルを出る。まず向かうのは三宮だ。

 

三宮には去年冬に一度訪れた。

その時に食べた味噌ダレ餃子があんまりにも美味しかったため、再訪したら必ず食べるのだと決めていた。

実は前日の夜も神戸餃子謳ってる店で餃子を食べたのだがこちらは……まあ、今日このようにして以前訪れた店を再訪しようとしてる時点で読者諸君につきましてはお察し頂きたいところである。

朝食を抜き、空腹の状態で脇目も振らずさんちかを目指し開店一番に駆けつけた。

 

神戸餃子は

さぞこってりと重たい餃子を想像するだろうが、これが餃子そのものも味噌ダレも見た目よりずっとあっさりしていて食べやすくついつい箸が止まらなくなる一品なのだ。

私は昼間から生中と一緒に頂く。

 

 

そして同じく三ノ宮駅付近のパン屋、ケルンでバタッペとチョコッペ、ドイツを大量に買い込む。

バタッペとチョコッペはその名の通りでコッペパン(よりはバタールとかに近い生地ではあるが)にそれぞれピーナツバター、チョコレートクリームを挟んだものである。

ドイツは水を使わず牛乳だけで仕上げたパンであり、ふわふわとして口溶けのいいパンである。

私は菓子パン惣菜パンよりもこの手のほんのり甘いタイプのシンプルなパンが好きなのである。

 

そう本日、旅の締めくくりは京阪神パンを大量買いすることである。

さて、ケルンでパンを買い終えて、阪神列車に乗り込んだ。

 

18きっぷならJRじゃないの?」と思うだろうが、JRで道頓堀付近、即ち難波まで出るのにはなかなかに煩雑である。

時間もどう足掻いても1時間を超える。しかし、阪神を使えば40分ほどで難波に到着出来る。ここは他社線だがそちらを使おうと思った。

 

だがこれである

 

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お前は一体全体なんだってんだ。

阪急なのか阪神なのか……どっちなんだいっ! ※無事阪神線に乗れました

 

さて、こんな感じで阪神線に乗り揺られること40分、あっさりと大阪難波に到着した。

コインロッカーに荷物を預けていざ蒼天堀道頓堀へ。

 

大阪、それも難波の方に来るのは約3年ぶりだろうか。

私はたこ焼きがかなり好きなのだが、前回大阪に来たときは朝から晩までたこ焼きを食べまくった。

最終的に10店舗ほど食べ歩いたのだが、栄えある(特にない)頭痛薬的大阪ナンバーワンたこ焼きはちょうどこの辺りにあった。

これを食べるためにに餃子を4人前にするのはやめたのだ。

 

一度訪れたことがあるだけあり、何となく歩いているとたこ焼き屋に到着する。

 

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はい、甲賀流

今のところ生涯ベストたこ焼きに余裕で入ると思います。

恐らく有名なお店だろうが、有名なだけはあるなとしみじみ後ろの三角公園で感心してしまった。

今日は腹の好き具合からさほど多くは食べられないのと、個人的な好みからたこせんを頂くことにする。

 

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甲賀流のたこせん

 

パリッとしたえびせんとアツアツ、トロトロのたこ焼き。そしてたこ焼きのの湯気とソースを吸ってややしんなりとしたエビせんもまたオツなものである。

 

こうしてたこ焼きを食べ終えた私は、ドリカムの大阪LOVERを聴きながら再び道頓堀沿いへ戻る。

しかし暑い、大阪は暑い。でも名古屋はもっと暑かったからねと言い聞かせながら、歩くが大阪もなかなかに凶暴な気温をしている。

本当はこの辺りでアメリカン(道頓堀の老舗喫茶、こちらもなかなか味があるので気になったら調べて頂きたい)でミックスジュースをしばきたいところだが、残念ながらそんな時間は無い。

 

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道頓堀

 

もっと近くで撮ったものもあるのだが、こちらの方が写真の出来栄えがいいのでこれで。さらに言うのであれば橋の上はなかなかに人が多く撮影するのは困難を極めたという事情もある。

 

このグリコを見ると「ああ、大阪だなァ」と思うかもしれない。関東生まれ関東育ち、そして関東から出ることもなく死ぬのであろう私にとってはそんなイメージだ。

 

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かに道楽

 

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金龍ラーメン、個人的には結構好きだ。

 

大阪のこの辺の看板はやたらと立体的でなおかつ躍動的で面白い。

かに道楽と金龍ラーメンは龍が如くにも食事スポットとして出演している。

 

金龍ラーメンは前回訪れた時に新世界で飲んだ帰りに締めに食べたが、いかにも地元に根付く庶民食としてのラーメンという味でとても美味しかった。あと安かった。

ラーメンは美食すぎず、高級すぎないくらいがちょうどいい。

 

東京のラーメンはどうにも美食に寄りがちで、やれ何で出汁をとった、やれチャーシューはいい肉で手間をかけて作っていて、と喧伝するので美味しいとは思えこそ、あまり好きではない。

ラーメンは元と言えば中華そば、庶民食の代表とも言える存在なのだから、庶民食としての美味しさを追求したものが好ましい。

 

話は逸れたが、蒼天堀の面影を探すように道頓堀周りをさらに歩いていく。

 

 

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ゲーム中ではこのウッドデッキから極技でよくチンピラを蒼天堀、もとい道頓堀にたたき落としたものである。


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あの舟はどこに行くのだろうか

 

何かと思い出深いウッドデッキたちである。

 

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何の変哲もないたこ焼き屋の屋台

 

確証は持てないが、0でマキムラマコトにたこ焼きを買ったのはこの店なのだろうか。雰囲気が近い。

わざわざ20分放置して「冷めても美味しい」トロフィーを獲得したのが懐かしい。

 

 

そして問題のこちらである。

 

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例の公衆トイレ

 

「可哀想じゃん、掃除のおばちゃんがよ」

 

おそらくここだろう。

訪れてみればなんと清掃中であった。確実にこれだろう、と公衆トイレを写真に収めるのはまあまあ不審者仕草だが、恐らくインバウンドの観光客にもここを撮ってる人間はいるはずだと信じたい。

 

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帰りに見つけた謎の銅像、不気味である

 

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こんな感じのアーチもあった気がする

 

短時間ではあったが非常に随所に漂う蒼天堀の香りを道頓堀から感じ取り、名残惜しくも京都へ急ぐ。

地下鉄で梅田まで出て、ちょうどやってきた新快速に飛び乗って2駅、あっという間に京都に到着した。

 

 

 

改札を抜けると京都タカシマヤへひた走る。そう、お目当ては京都老舗ベーカリーの進々堂である。京都タワー方面にも店舗があるが、欲しかったパンが売り切れていたのでタカシマヤへ方向転換をした。

残念ながらタカシマヤも私がこよなく愛するブリオッシュは売り切れていたのだが、もはや関係ない。目に付いたパンを大量に買い込む。

 

たがここで終わる私ではない。

今度は八条口方面へ走り志津屋ベーカリーへ向かう。

ここでドカ食い大好きもちづきさんのあの顔でとにかくカゴにカルネを放り込む。

味の決めてはおそらくマーガリンなのだろうが、そのマーガリンも販売していたので迷いなく購入した。

 

カルネとはカイザーロールの形をしたフランスパンに玉ねぎとハムを挟んだシンプルなサンドイッチなのだがこれがたまらなく美味しいのだ。

この美味さは文章ではとても伝えきれない。

読者の方々も京都へ訪れた際は是非、是非、是非!カルネを食べて欲しい。

 

今回は時間の都合で四条方面にはいかなかったものの、鴨川で等間隔に並ぶカップルの中一人でカルネをかじるのもまた旅情の味がするものである。

 

ここに来て小腹がすいたので、新幹線乗り場の551で肉まんを購入、ベンチで即食べた。やはり551の肉まんは美味い。ちまきも好きなのだが、米を腹に入れるほどの余裕はなかったので泣く泣く断念した。

そして、ここで私の度の運命が狂う。

 

そう、この日は8月8日。

呑気に551を食べていたらニュース速報の通知が走った。

「宮崎県日向灘震度6弱」つづいて「南海トラフ警報発令」そして東海道新幹線と在来線の運転見合わせ。

 

浜松あたりで食事をして、浜松あたりからは新幹線で帰ろうという予定が一瞬にして吹き飛んだ。

作戦会議も込みで小川珈琲でカフェラテをしばきながら手を考える。

 

中途半端に梅田京都間で一日分使ってしまったために、運転再開次第京都から新幹線!というのはややもったいない部分があった。

そもそも1日目倉敷に行っただけでペイしてるだろうと言われればそれはそうなのだが、私の中の貧乏性がざわめく。

とはいえ疲労もかなり蓄積されていた。乗れるものなら乗りたい、新幹線に。だが新幹線に乗るとなれば私の栄一がすごい勢いで吹き飛んでいくのもまた事実であった。

なによりよくわからん修行のような18きっぷの旅の意義が真っ向から否定されるようで癪である。

 

そんな一人相撲をした結果、とりあえず名古屋まで行こう!名古屋まで行ったら新幹線を使ってもいい(1日2420円をクリアするから)という風になった。

この時既に18時、鈍行だけで本日中に帰宅するのはどうせ不可能である。

再び新快速に乗り込むも、この日は琵琶湖で花火大会があったようで浴衣姿の地元住人がぎっちりと乗ってくる。

花火大会とはいえ、会場が琵琶湖だというのならば大津あたりをすぎればなんとかなるだろうとタカをくくっていたが、結局座れたのは野洲近江八幡あたりだった。

 

更に私をはじめとした18きっぱーを苦しめたのは遅延である。地震による遅延に加え、花火大会による混雑によって徐々に2,3分であった遅れは、5分、10分、15分と拡大していく。

近江八幡を過ぎたあたりで、やけに時計を見る旅客が増えていく。そしてなんとも言えない緊迫感が車内を包んだ。

 

というのも、乗り換え先の米原発、東海道本線新快速との接続時間は本来10分弱程度あったのだが、かさむ遅延により接続時間は一時0、またはマイナスにもなった。

しかしさすがは新快速である。彦根米原間あたりでなんとか巻き返し接続時間が2,3分ほどできた。

とはいえ、猶予はない。故に米原に近づくにつれて、異常電車乗り御一行様が手に汗を握る音が聞こえるほどであった。

 

そして新快速のドアが開く。

競馬でゲートが開いて駆け出す馬かのように一斉に乗り鉄のみなさんが飛び出していく。私とて例外ではない。米原東海道本線新快速に乗れなかったらそれだけで30分ほど変わってしまう。この時間の30分は結構シビアで、人によっては今日中に家に帰れるかどうかが変わってしまう時間なのだ。

だから、乗り鉄は走る。 

勿論、原則として駅構内は走ってはいけないのだが。

 

こうして米原ダッシュの洗礼を受けたわけだが、向こうも遅延した新快速を待っていてくれたようでなんだかんだ余裕を持って東海道本線に乗ることができた。席も無事確保できて、ついでに自販機で飲み物まで買えた。

ここで大体19時を回った頃で、ちょうど日が落ちたといったところであった。関ヶ原あたりに着く頃にはもう夜の帳が降ろされていた。

 

往々にして大垣で乗り換えがあるのだが、この新快速はなんと名古屋まで直通してくれるので楽である……ということでこのあたりで一度寝た。

30分ほど眠っただろうか。起きるともう大体名古屋到着予定時刻になっていて、慌てて降りる準備を始めると駅に到着する。

「名古屋だ!」と思って鞄の取っ手を強く握って立ち上がる。しかし、車内アナウンスは無常にも旅客へ告げるのであった。

 

尾張一宮尾張一宮〜」

 

名古屋じゃない、だと……?

そう、日向灘地震は遠く離れた愛知県にまで影響を及ぼし、この時点で10分強遅延していた。

唖然としながら私は恥を忍びながら再び座席に座る。

 

 

結局名古屋にはそのまま10分ほど遅れて着いた。

20時半の名古屋は暑さこそ初日の真昼よりマシであれど、湿度がものすごかった。寿がきやでも食べようかと思ったのだが、それほど空腹感はなく食べれる気がしなかったので土産屋で残り2箱だった赤福と飲み物だけを購入する。

 

あのまま豊橋まで向かってしまっても良かったのだがここから新横浜まではのぞみが止まらないし、このまま中途半端に鈍行で浜松あたりまで行ってひかりを捕まえようとすると、東京駅までは帰れこそすれど自宅には帰れないということがわかった。

豊橋であればギリギリ帰れなくもなかったのだが、東京駅から終電チキンレースを繰り広げることとなる。

それを逃すと東京駅から徒歩で帰ることとなる。それは流石に現実的はない。

 

2420円、元は取った。初めてにしてはよくやっただろう。

この悲しみとともに私を275キロで東へ、はたまた現実へ帰してくれと祈る。

 

名古屋東京間のぞみ自由席10560円、券売機の表示からそっと目を逸らしながらクレジットカードを差し込む。

……あれ、これもしかして3日目の神戸のホテルがああだった時点で新神戸から新幹線で東京まで帰ればかなり安く上がった上に、こんな想定外の日向灘地震に巻き込まれることはなかったのでは……?と思い至ったところで券売機は新幹線のチケットを吐き出した。

 

自由席は閑散としていて余裕を持って窓際の席を取れた。

新幹線は早い、とにかく早い。あれだけ遠く億劫に感じていた豊橋をあっけなく越えて浜松に差し掛かる。簡単すぎて涙が出る。旅の終わりはいつだってあっけない。

 

それにこの悲しみとともに私を275キロで飛ばしてくれとは言ったものの、地震の影響で230キロの速度制限がかかっていた。これではいけない。この哀愁と悔恨を道標のように東海道に落としていく羽目になってしまう。ああ。

列車は静岡を、熱海を小田原を越えて新横浜に停車する。新横浜を出発すれば徐々に街の灯がけたたましく華やかになっていく。

これこそが私の旅の終わりを告げていた。

 

品川まで来てしまえばよく見知った風景になっていく。昨日の昼、山陰の海を見ていたのが嘘のようだった。

こうして22時過ぎ、私は東京駅に到着した。

22時を過ぎた東京駅は閑散としていて、私は駅弁屋で今夜の夕食を調達していよいよ本日最後の列車に乗る。

 

3泊4日、落雷でやくもが運休になったり、熱中症になりかけたり風呂トイレ男女兼用のカプセルホテルを予約していたり、宮崎で地震があったりと波乱に見舞われまくった4日間であった。

しかし最近は仕事を始め、金とセールに物を言わせて飛行機で吹っ飛ぶとかやたらいい宿に泊まるとかばかりで旅情味に欠けた旅行ばかりをしていたので、改めて初心に帰ることができたような気分になった。

 

これを書いている2024年12月現在、青春18きっぷはなんとか廃止されずにいるが、何かと使いにくいものになってしまった。その他にも要因があり、今回は都合がつかず旅はできていないが、いつかまた肺いっぱいに致死量の旅情を吸い込みたいものである。

 

青春18きっぷ 紀行録 終